部屋は明るいほうがいいのか問題
谷崎潤一郎の『陰翳礼讃』を読みました
タイトルの通り、日本文化・生活における陰翳のあり方について、谷崎潤一郎の視点で紹介(解説?)がされています。
「漆器の表面に金粉をちらした蒔絵は本来薄暗がりの中でちらちらと輝くからいいのであって、明るい照明の下で見てもキラキラしすぎて下品だよね。」
といったように具体例をいくつも引き合いに出しながら、「ここ最近の日本は明るすぎ問題」について文句をたれている感じ。
読んだところ目からうろこと言うか、言われてみれば日本は天井採光もやらない家屋の造りだし、行灯・障子など、淡い光の中で生活しているじゃないか!!そうだよな!!と納得しきりの単純な自分。
良い文章なので時間があればぜひ。
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話は変わって自分の部屋について。
リビングの中央に光量を調節できるシーリングライトが一つドーンとついていて、基本的にそれ1つで明るさを調節して生活しています。
そんな中『陰翳礼讃』を読み終えたら急に自分の部屋がとてもダサい空間に思えてきた。これまで、「読書や勉強は明るいところでやりましょう」という話を拡大解釈して、
明るい生活空間=よいこと
という価値観に生きてきたけれど、普段テレビを見たりする分には別に部屋はピカピカ明るくなくてもいいよなーというか夜は夜らしく照明をやや落とした中で生活するほうがむしろ自然だよなーと考えるように。
そんなわけで、部屋全体はペンダントライトにして天井に影を作ってみて、どうしても暗くなるところはデスクライトでスポット的に明るくして読んだり書いたりをできるように。そして部屋の端にスタンドライトを導入しよう。
ついでに言えば、内装業を手がける親戚から「照明は比較的安価で質のいいものが手に入る」と聞いたことがあるぞ。
そう思った秋の夜長。